イラストレーターにとって、ポートフォリオは「名刺」であり「営業担当」です。依頼を考えている人は、ポートフォリオを見て「この人に頼みたいか」「頼んで大丈夫か」を判断します。
この記事では、依頼につながるポートフォリオに載せるべき項目と、作品の選び方・並べ方のコツを解説します。
ポートフォリオに載せるべき8つの項目
| # | 項目 | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | 活動名と肩書き | 「イラストレーター」「キャラクターデザイナー」など、何を頼める人かがわかる言葉 |
| 2 | 代表作(作品ギャラリー) | 依頼してほしいジャンルの作品を厳選して |
| 3 | 得意なジャンル・テイスト | 「かわいい系の女の子」「ファンタジーの背景」など |
| 4 | 実績 | 企業案件、書籍の装画、ゲーム・VTuberのキャラクターデザイン、イベント参加など |
| 5 | プロフィール | 経歴、使用ツール、活動歴 |
| 6 | 依頼について | 受付状況、メニューと料金の目安、納期、依頼の流れ、規約 |
| 7 | お問い合わせ | 依頼フォームやメールアドレス |
| 8 | SNSへのリンク | 最新の作品や活動の様子を見てもらう |
1. 活動名と肩書き
トップの最初の画面に、活動名と肩書きを入れましょう。肩書きは、依頼してほしい仕事がわかる言葉を選びます。「イラストレーター」だけでなく、「キャラクターデザイン・Live2D用イラスト」のように得意分野を添えると、依頼者が判断しやすくなります。
2. 代表作
もっとも大切な項目です。次の章で詳しく説明します。
3. 得意なジャンル・テイスト
「何でも描けます」より、「こういう絵が得意です」のほうが依頼につながります。得意なジャンルが複数あるなら、作品ギャラリーをジャンルごとに分けて見せましょう。
4. 実績
企業からの依頼では、実績がとても重視されます。
- 案件名(公開してよい範囲で)、クライアント名、担当した内容、時期
- 書籍・ゲーム・グッズなど、実際に使われている場面の画像
- 個人からの依頼の実績は「アイコン制作 ○件以上」のようにまとめても
掲載の許可を必ずとりましょう。秘密保持の約束がある案件は載せられません。
5. プロフィール
経歴、使用ツール(例:CLIP STUDIO PAINT、Photoshop、iPad)、対応できる納品形式などを書きます。プロフィール文の書き方は依頼が来るプロフィール文の書き方で解説しています。
6. 依頼について
受付状況(受付中/停止中)、メニューと料金の目安、納期、依頼の流れ、規約をまとめます。依頼の前に条件がわかると、問い合わせのやりとりが減り、ミスマッチも防げます。
- 料金の決め方:依頼料金の決め方
- 料金表の画像を作る:依頼の料金表メーカー(無料)
- 規約のテンプレート:依頼の契約・利用規約で決めておくべきこと
7. お問い合わせ
メールアドレスだけでなく、依頼フォームを用意するのがおすすめです。「依頼内容・用途・希望の納期・予算」などの項目を用意しておけば、最初のやりとりで必要な情報がそろいます。
8. SNSへのリンク
ポートフォリオは厳選した作品、SNSは最新の作品と日々の活動。両方を見てもらうことで、「今も活動している人」だと伝わります。
作品の選び方
- 依頼してほしい仕事の作品を中心に載せた作品と似た依頼が来る
- 10〜20点に絞るいちばん良い作品だけを
- 新しい作品を優先する今の実力に近いものを
- 代表作を先頭に置く多くの人は最初の3点で判断する
依頼してほしい仕事の作品を中心に
ポートフォリオに載せた作品と似た依頼が来るのが普通です。キャラクターデザインの依頼がほしいなら、設定画や三面図を。背景の依頼がほしいなら、背景の作品を中心にしましょう。
数は10〜20点を目安に
多すぎると、見る人が疲れてしまいます。いちばん良い作品だけに絞りましょう。迷った作品は載せない、くらいでちょうどいいです。
新しい作品を優先する
古い作品と新しい作品で画力やテイストが違う場合は、今の実力に近い新しい作品を優先します。依頼者は「今頼んだらこのクオリティで描いてもらえる」と考えるからです。
二次創作の扱いに注意する
ファンアートが多くの人に見てもらえるきっかけになることはよくあります。ただし、企業向けのポートフォリオでは、オリジナル作品や依頼作品を中心にするのがおすすめです。二次創作を載せる場合は、作品ごとのガイドラインを確認しましょう。
作品の並べ方
- 最初の3点がいちばん大事:多くの人は最初の数点で判断します。代表作を先頭に
- ジャンルやテイストでまとめる:「キャラクター」「背景」「アイコン」「デフォルメ」などに分ける
- 説明を添える:作品名、用途(例:VTuberのキャラクターデザイン)、制作時期を短く
- 画像は適切なサイズで:大きすぎると表示が遅くなり、小さすぎると魅力が伝わらない
- 無断転載の対策:サイズを抑える、サインを入れる、転載禁止の注意書きを添える
企業向けとファン向けで意識したいこと
| 企業の担当者 | ファン(個人の依頼者) | |
|---|---|---|
| 見ているもの | 実績、品質の安定性、納期、連絡のとりやすさ | 絵柄の好み、料金、受付状況 |
| 用意したいもの | 実績一覧、対応できる業務の範囲、問い合わせ窓口 | 料金表、見本、依頼の流れ |
| 文章のトーン | ていねいで簡潔に | 親しみやすく、わかりやすく |
企業の担当者が見ているポイントは企業の担当者が見ているポートフォリオの条件で詳しく解説しています。
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まとめ
- 載せるべき項目は「活動名と肩書き・代表作・得意なジャンル・実績・プロフィール・依頼について・お問い合わせ・SNS」の8つ
- 作品は、依頼してほしい仕事の作品を中心に、新しいものから10〜20点
- 代表作を先頭に、ジャンルごとにまとめて、短い説明を添える
- 企業向けには実績と窓口を、ファン向けには料金と見本をわかりやすく
ポートフォリオ以外も含めた仕事の取り方は、イラストレーターとして仕事をもらう方法で解説しています。

